監訳者まえがき(本文より抜粋)

 すいぶんDelphiとは長い付き合いをしているなぁと思っていたのですが、Inprise社のホームページのニュースリリースを確認したら、最初のDelphiがリリースされたのが1995年春、日本語版のリリースはおよそ半年後ということで、今に至るまでたったの4年しか経過していないことにびっくりしました。

 4年というのが短いのか、長いのかということについては、議論の分かれるところですが、私自身の感覚からすれば、この4年間にわたるDelhiとの付き合いはとっても長い、というか密度が高いように感じます。

 Delphiは、PCやOSの新しいテクノロジーを追うために、約1年ごとにバージョンアップしています。もちろんDelphiの特徴は「むずかしさをコンポーネントに包んでやさしく使える」ことなので、新しいテクノロジーも同様に「やさしく使える」のです。無理やりな言い方をすれば、知識が無くても、「やさしく使える」のですが、けれど、多少の知識がなければ、そのテクノロジーを使うことで得られるメリットが理解できないでしょう。また、自分の趣味や仕事にどうやって活用したらよいのか悩むことになります。

 これでは「やさしく使える」ことの意味がありません。

 本書は、単なるDelphiの参考書にとどまりません。新しいテクノロジーをDelphiでどうやって活用するかについても、詳細なサンプルを通じて紹介しています。特に後半のネットワーク関連のテクノロジー(Delphiのインターネット関連コンポーネント、ISAPI、DCOM、CORBA、MTSなど)に関しては、Delphiのみならず一般のプログラミング関連書籍でも、あまり紹介されない貴重な情報になると断言できます。

 もう1つ本書のすごいところは、それらのテクノロジーを紹介するサンプルの多くで、データベースアクセスを付加している点に尽きるでしょう。このように実用的なサンプルを数多く見て、自分の知識として吸収することは、テクノロジーを活用する上でとても大切なことです。

 ここだけの話、実は私自身も本書から新しい仕事のアイディアを得ることができました(著者のCantu氏に心から感謝しています!)。

 最後になりますが、本書の編集を担当し、私の至らない点のサポートもしていただいた株式会社インプレス書籍編集統轄部の安田 英久氏に、深く深く感謝します。

 また、本書の作業を妨害してくれた我が家の3匹のプレーリードッグには本書の完成を機に「おしおき」もとい「かわいいから許す」とします。

1999年6月9日
篠原 慶(株式会社メディアプラス)

『Delphi 4プログラミングバイブル』に戻る