治療のわな――「やりすぎ医療」をなくすために医師と患者でできること
- 著者名: ローズマリー・ギブソン 著 / ジャナルダン・プラサド・シン 著 / 岡本 左和子 訳
- 発売日:2016/06/29
- 判型: 四六判
- ページ数: 320P
- ISBN:9784844377337
- 価格: 2200 円
なぜ、医療は「やりすぎ」てしまうのか?
どうすれば、「やりすぎ」から身を守ることができるのか?
原題は "The Treatment Trap" で、アメリカ医学界にインパクトを与えた力作。
米エコノミストが「市場経済」視点を入れながら「過剰医療」を徹底調査。
「医師が患者になったとき」でさえも不必要な治療を受けてしまうのはなぜか。
利潤追求のあまり過剰になる医療の実態を克明にリポートするとともに、
その「わな」を見抜くための医療側からの貴重なアドバイスも紹介。
[日本語版まえがきより]
現代医療に新しい現象が見られています。「過剰医療」「やりすぎの医療」と呼ばれ、治療から得られるだろうと予測されるメリットよりも、副作用あるいは不確定な害が起こる可能性が大きいことをいう、と定義されました。
米国だけに限りません。フランスのパリ・コンベンション・センターで行われた国際学会での講演で、さまざまな国から参加している医師や看護師、病院の管理者、その他医療関係者に、過剰医療が懸念事項であるかを尋ねたところ、多くの国で「過剰医療」が深刻な問題であることを知って、非常に驚きました。しかしながら、米国の利潤追求の市場本位なシステムが「医療のやりすぎ」をかなりの高頻度で実施させてしまっていることは明らかです。(ローズマリー・ギブソン)