アカギカメラ—偏愛だって、いいじゃない。

アカギカメラ—偏愛だって、いいじゃない。

2,200円(本体 2,000円+税10%)

品種名
書籍
発売日
2024/2/21
ページ数
208
サイズ
A5判
著者
赤城耕一 著
ISBN
9784295018254

デジタルカメラのおすすめ情報と最新ニュースをお届けするWebマガジン、デジカメ Watchにて人気連載中の「アカギカメラ」。写真家、赤城耕一さんが独自の視点でカメラや写真について捉えたカメラエッセイです。クスリと笑ってしまうような自虐や皮肉を織り交ぜたスタイルは、業界内でも唯一無二といわれる理由。そんな連載を、写真を織り交ぜたフォトエッセイとして1冊にまとめました。 「現行で売られているカメラでダメなものなんかないですよ。」と説く筆者が、カメラ機種の評論ではなく、「人間とカメラの関係」という壮大なるテーマと向き合ったスマホ時代におけるカメラの存在意義の論考です。 本書には連載分のみならず、加筆やギャラリーも加えた充実の書籍となっております。

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『アカギカメラ』は機材のレビュー記事ではありません。いかにカメラという装置と戯れ、愉しむことができるかを読者のみなさまに発信することを基本としています。

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―偏愛だって、いいじゃない。

先日のことですが、私よりも年上の熱烈なニコンファンにとある場所でお会いしたんですよ。私は、ニコン Dfをたまたまぶら下げていたので話が弾むかなあと期待したら、私のDfに純正のAi改造されたニッコールオートレンズが装着されているのを見て、顔を曇らせるわけ。「美しくない」とはっきり言われましたねえ。「こんなことしたらオリジナルのニッコールのデザインが損なわれてしまうではないですか」と真剣な顔をして……

はじめに

それでも筆者はカメラと戯れる愉しみは、写真制作のモチベーションに繋がると信じています。だから、取り上げた機材で撮影した写真は機材への気持ちと、筆者の気持ちに寄り添った「作例写真」ということになります。  依頼仕事の多くは被写体に意味があり、それを撮影することで、被写体の魅力を引き出したり強調したり、広く世間に発信することが目標であって、これは人物でも風景でもモノでも基本的には同じです。  ところが、ここに掲載している作例写真は被写体の意味に依存することはありません。カメラとの戯れによって生まれたもの、すなわち筆者の純然たる愉しみと興味によって、生まれたものばかりであります。  作例写真は、特別な場所に赴くことなく、本業の撮影仕事の合間や移動中に空いた時間を利用して撮影していますから、繋がりのない場所、日本国中で撮影したり、拙宅や仕事場近くの近所で撮影したものばかりで、自分で見直しても、同じ場所や人物が何度も登場します。  飛行機でも電車でも風景でもポートレートでも家族でもご近所でも、自分の好きなものを好きなように撮る。これが写真趣味の愉しみの基本ですが、ここにカメラとの戯れという要素が加わることで、より世界が広がると信じています。

著者の莫大なカメラ&レンズストックよりとっておきの「戯れ」を掲載

懐かしい名機や愛情たっぷりの愛機が登場!

カメラメーカーの違い、機種の新旧、デジタルやフィルム、フォーマットサイズの違い、レンズの写りに対して、こだわりはなく取り上げている機種と、どうすれば愉快で良好なつきあい、関係が保てるのかということを日々研究し、発表しています。

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