インプレス標準教科書シリーズ M2M/IoT教科書

インプレス標準教科書シリーズ M2M/IoT教科書

5,170円(本体 4,700円+税10%)

品種名
書籍
発売日
2015/5/1
ページ数
352
サイズ
B5判
著者
稲田 修一 監修/富田 二三彦 編/山崎 徳和 編/MCPC M2M/IoT委員会 編
ISBN
9784844337850

M2M/IoTを実現するビジネスモデルから最新プラットフォームや 「3GPP」「oneM2M」標準までを網羅した決定版!

M2M/IoTは、ビジネスや社会の課題解決、新しい価値の創造に密接に関わっています。M2M/IoTの活用によって、無駄や手戻りのない生産、異常や異変の迅速な検出、正確なマーケティングなどが可能となり、医療や教育の高度化といった社会の課題を解決するうえでも大きなインパクトを与えると考えられています。このため、世界レベルで注目を集め、さまざまな分野で構築や導入が急ピッチで進められています。

 本書は、M2M/IoTのビジネスや社会に対するインパクトやアプリケーション例、ビジネスモデルの考察、各種要素技術の動向や関連する標準化の動向について、体系的に整理してまとめています。M2M/IoTの企画、開発、導入、運用、活用など、さまざまな立場で携わる方に必要な情報を網羅した、M2M/IoTの決定版です。

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本書の詳細

 M2M/IoTは、ビジネスや社会の課題解決、新しい価値の創造に密接に関わっています。M2M/IoTの活用によって、無駄や手戻りのない生産、異常や異変の迅速な検出、正確なマーケティングなどが可能となり、医療や教育の高度化といった社会の課題を解決するうえでも大きなインパクトを与えると考えられています。このため、世界レベルで注目を集め、さまざまな分野で構築や導入が急ピッチで進められています。

 市場の急速な拡大も予測されており、米国IDCが2014年11月に発表したレポートによると、2020年には世界のIoT向けインテリジェントシステム/エッジデバイスの接続数は300億台に、市場規模は3兆400億ドルに達すると予測されています。

 また、IDC Japanは、日本国内のIoT市場予測に関して、2014年時点での市場規模が9.4兆円、IoTデバイスの普及台数が5億5,700万台であるのに対し、2019年には、市場規模が16兆4,221億円に、デバイス普及台数は9億5,600万台に成長すると発表しています。

 このようなM2M/IoT市場の拡大や技術革新を背景に、本書では、M2M/IoTのビジネスや社会に対するインパクトやアプリケーション例、ビジネスモデルの考察、各種要素技術の動向や関連する標準化の動向について、体系的に整理してまとめました。

 具体的な各章の内容は以下の通りです。

 第1章では、M2M/IoTの登場の背景や基本的な意味、使われる技術とその標準化動向について、Q&A(質問と回答)形式で解説しています。本章では、M2M/IoTに関する基本的な知識を身につけることができます。

 第2章では、M2M/IoTが産業・社会にどのようなイノベーションをもたらすのか、その価値は何なのか、価値を創出するには何をしたら良いのかについて、具体的な例も交えて説明します。

 第3章では、M2M/IoTの一般的な定義や、M2Mシステムのアーキテクチャとその構成要素について概説しています。また、現在のM2Mビジネスに見られる垂直統合的なシステム構造と、将来の発展のために必要となる、共通サービスプラットフォーム導入による水平方向展開の有効性について述べています。

 第4章では、実際にM2M/IoTビジネスに取り組んでいる企業の事例を紹介します。ここでは、M2M/IoTのアプリケーションやシステムが具体的に利用されている分野を知ることができます。一部ではビジネスモデルを掲載し、お金やサービスの流れも解説しています。

 第5章では、主にM2Mサービスプラットフォームについて解説します。同プラットフォームの役割と構成を定義した後、現在、通信事業者やベンダから提供されているM2Mサービスプラットフォームについて具体的に紹介します。さらに、サービスプラットフォームを支えるデバイス管理技術や、機械学習、セマンティックス技術、セキュリティ技術についても説明しています。

 第6章では、M2M/IoTを支えるさまざまな技術について解説します。3GPPにおけるモバイルネットワークのM2M最適化技術や、ETSIにおけるNFV技術の標準化動向をはじめ、センサー/アクチュエータなどのM2MデバイスやeSIMの技術動向、M2MゲートウェイやM2Mエリアネットワーク技術まで、詳説します。

 第7章では、2012年に設立されたoneM2MのM2Mサービス層標準化活動を中心に、その先駆的な活動を行ったETSI M2M技術委員会、M2Mに対するネットワークの最適化に取り組んでいる3GPPについて解説します。さらに、M2Mデバイス管理技術の規格化を行っているOMA、BBFのほか、ITU-TやISO/IECにおけるM2M/IoTの標準化動向についても説明します。

 第8章では、今後、企業がM2M/IoTやビッグデータを活用するうえで必要となる発想と今後の課題について解説します。ユーザー企業が国際競争のなかで生き残るために必要なグローバルな視点や、ベンダ企業に必要なユーザー目線、課題起点での製品やサービスの開発について述べます。また、データの集積スピードの加速や、他業種、他社との協働の重要性についても説明します。

 本書は、M2M/IoTの企画、開発、導入、運用、活用など、さまざまな立場で携わる方に必要な情報を網羅した、M2M/IoTのバイブルともいえる決定版です。

監修者プロフィール

稲田修一(いなだ しゅういち)

東京大学先端科学技術研究センター 特任教授

ビッグデータやM2M/IoT、センサーネットなどに関するビジネスモデルや価値創出法を研究。九州大学院修士(情報工学専攻)、米コロラド大学院修士(経済学専攻)。
1979年、郵政省(現総務省)入省。以来、モバイル、ユビキタス、セキュリティ、情報流通など情報通信分野の政策立案や技術開発・標準化業務などに従事。
2012年に大臣官房審議官で総務省を退官。2012年12月より現職。総務省情報通信審議会専門委員、科学技術振興機構領域アドバイザーなどとしても活動。
近著に『ビッグデータがビジネスを変える』(アスキー・メディアワークス、2012年)、日本民間放送連盟・研究所編『スマート化する放送』(三省堂、2014年、寄稿)。

編者プロフィール

富田 二三彦(とみた ふみひこ)

(国研)情報通信研究機構(NICT) 理事

1984年東北大学理学部助手を経て、郵政省電波研究所(現情報通信研究機構)に入所。
宇宙環境研究室長、米国商務省宇宙環境研究所客員研究員、鹿島宇宙通信研究センター長、基礎部門長、総合企画部長を経て、2008年から2012年まで情報通信技術委員会(TTC)に出向、ICT標準化知財センター事務局長、業際イノベーション本部長。
2012年4月よりNICT執行役、耐災害ICT研究センター創設。
2013年4月より現職、ソーシャルICT研究推進センター長兼務、豪州宇宙環境研究センター(SERC)研究運営委員。

山崎 徳和(やまさき のりかず)

KDDI(株) 技術開発本部 標準化推進室 標準戦略グループ マネージャー

京都大学工学部(電気)卒、同大学院修士課程修了後、KDDに入社。衛星通信システムの研究・開発等を経て、ITU-R標準化やKDDI発足後、WAP Forum、OMA、3GPP2標準化業務に従事。
2005年から2012年まで3GPP2 TSG-S議長に就任。また、ARIB、TTC、MCPCなどの国内標準化および人財育成活動、ETSI TC M2MやoneM2M標準化活動に参加。
2012年7月からTTC oneM2M 専門委員長、ARIB/TTC oneM2M合同会合共同議長。
2013年1月oneM2M Technical Plenary 副議長に就任、2015年1月に再選され、現在に至る。

MCPC M2M/IoT委員会(委員長 瀬口 弘晴、副委員長 土本 順久)

モバイルM2Mにおける市場の形成、拡大に向けて、標準化を含め各種ビジネスにおいて先進的役割を果たすため、2012年2月20日、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)内にモバイルM2M ワーキンググループ(WG)を設立。
2013年7月にモバイルM2M 委員会となり、2015年6月にM2M/IoT委員会に拡張予定。
同委員会内には、技術WG、プロモーションWGのほか、新たに検証WGを組織化し、先進的かつ広範な新規市場の創出につなげるべく「日本市場発」でグローバルにおいて注目されるM2Mサービスの普及促進を図るため、日々活発に活動している。

目次

まえがき

第1章 Q&Aで学ぶM2M/IoTの基礎知識
Q1 M2MやIoT登場の背景
Q2 M2M/IoTとインターネットの関係
Q3 全世界のインターネット接続対象デバイス数
Q4 M2M/IoT環境で使用されるネットワーク
Q5 M2Mの国際標準化組織「oneM2M」
Q6 M2M/IoTアプリケーション

第2章 M2M/IoTの活用と産業・社会イノベーション
2.1 注目を集めるM2M/IoT
2.2 M2M/IoTやビッグデータの活用でできること
2.3 M2M/IoTの4つの活用分野
2.4 M2M/IoTやビッグデータの活用とパラダイムシフトの具体例
2.5 M2M/IoT活用の進め方
2.6 M2M/IoTに関する開発フレームワークの構築

第3章 M2M/IoTシステムを支えるアーキテクチャ
3.1 M2Mの定義とIoTの展開
3.2 M2Mのシステムアーキテクチャ
3.3 M2Mシステムのドメイン(領域)と構成要素
3.4 M2Mシステムを構成する機能要素
3.5 M2MビジネスとM2Mシステムの発展

第4章 M2M/IoTのアプリケーションとビジネスモデル
4.1 M2Mシステムとは
4.2 日立製作所:企業業績を左右する「ヒューマンビッグデータ/クラウド」
4.3 富士通:農業分野のICT活用「食・農クラウド Akisai(秋彩)」
4.4 NECの農業事例:ICTの活用で農業の課題を解決
4.5 自動車の自動運転の実現とコア技術
4.6 三井住友海上火災保険:安全運転アプリ「スマ保」
4.7 デンソー:スマホ×カーナビ連携アプリ「NaviCon」
4.8 綜合警備保障(ALSOK)(警備サービスの機械化)
4.9 帝人ファーマ:在宅医療モニタリングシステム
4.10 タニタの健康管理ビジネス
4.11 コンサルティング会社「KMC」のM2M化モデル

第5章 M2M/IoTの各種プラットフォームとその動向
5.1 M2Mサービスプラットフォームの役割と構成
5.2 事業者/ベンダから提供される各種プラットフォーム:
その① NECのCONNEXIVE
5.3 事業者/ベンダから提供される各種プラットフォーム:
その② 富士通のFENICS Ⅱ M2Mサービス
5.4 事業者/ベンダから提供される各種プラットフォーム:
その③ 日立のM2Mトラフィックソリューション
5.5 事業者/ベンダから提供される各種プラットフォーム:
その④ NTTドコモの「docomo M2Mプラットフォーム」
5.6 事業者/ベンダから提供される各種プラットフォーム:
その⑤ NTTデータのM2Mトータルソリューション「Xrosscloud」
5.7 事業者/ベンダから提供される各種プラットフォーム:
その⑥ テレノールコネクションのM2Mプラットフォーム
5.8 世界におけるIoT検討の取り組み:
GSMAのConnected Livingプログラム
5.9 M2Mプラットフォームの関連技術
5.10 M2Mプラットフォームの高度化技術:機械学習
5.11 M2Mシステムとセマンティックス
5.12 M2Mシステムとセキュリティ

第6章 M2M/IoTを支える各種技術とその動向
6.1 M2M関連の通信ネットワーク技術
6.2 3GPPにおけるM2Mに関する標準化
6.3 NFV(ネットワーク機能仮想化)の動向
6.4 M2Mに重要なセンサー/各種デバイス
6.5 M2Mで使われるアクチュエータと各種デバイス
6.6 GSMAで策定されたM2M向けeSIM
6.7 M2Mゲートウェイとその役割
6.8 M2Mエリアネットワーク技術と通信規格
6.9 その他のM2Mエリアネットワーク技術

第7章 oneM2Mの設立とM2M/IoTの国際標準化動向
7.1 M2Mに関する標準化活動のスタート
7.2 各国SDO(標準開発機関)の標準化状況
7.3 oneM2M:その組織構成と標準化活動
7.4 ステージ1:oneM2Mで規定されたサービス要求条件
7.5 ステージ2:機能的アーキテクチャ技術仕様書
7.6 ステージ3:プロトコル仕様書
7.7 oneM2Mのデバイス管理仕様書
7.8 セキュリティ仕様書:5つの機能を定義
7.9 OMA/BBFにおけるデバイス管理技術の標準化動向
7.10 3GPPにおける標準化動向:MTC標準の策定
7.11 ITU-TにおけるM2Mの標準化動向
7.12 ISO/IEC JTC1におけるIoT標準化動向

第8章 M2M/IoT・ビッグデータ活用に必要な発想と今後の課題
8.1 M2M/IoTやビッグデータの活用:2つの視点
8.2 海外企業に比べて遅い日本企業のスピード感
8.3 重要なユーザー目線、課題起点
8.4 発見型イノベーションの重視
8.5 データ集積のスピードアップ
8.6 他業種や他社との協働
8.7 今後の課題:経営、技術開発、標準化、政策展開などの課題

参考文献
あとがき
索引

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