インプレス標準教科書シリーズ H.265/HEVC教科書

インプレス標準教科書シリーズ H.265/HEVC教科書

5,170円(本体 4,700円+税10%)

品種名
書籍
発売日
2013/10/18
ページ数
352
サイズ
B5判
著者
大久保 榮 監修/鈴木 輝彦 編/高村 誠之 編/中條 健 編
ISBN
9784844334682

最新の動画像圧縮符号化標準「H.265/HEVC」の解説書

本書は、現在スマートフォンやタブレット端末、デジタルテレビなどで使われているH.264/AVC技術の2倍の圧縮率を実現する、最新の動画像圧縮符号化標準「H.265/HEVC」の解説書です。H.265/HEVCの技術的特徴やその由来が詳しく説明され、加えて、現実的な符号化制御方法についても記述されています。さらにはサポートするシステム技術や、今後の展開について、図表をふんだんに用いてわかりやすく解説されています。  今後、H.264/AVCなどの既存の動画像符号化技術では難しいと思われていたような、より大幅な圧縮が必要な製品開発や商品開発に携わる方々には、大いに役立つ一冊です。

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■著者からのメッセージ

 このH.265/HEVCは、現在、スマートフォンやタブレット端末、デジタルテレビなどで使われているH.264/AVC技術の、2倍の圧縮率を実現する最新の画像圧縮技術として2013年2月に標準化が完了しました。この標準は正式にはITU-T H.265|ISO/IEC 23008-2と表記され、その題名はHigh Efficiency Video Coding(HEVC)であることから、本書では短くH.265/HEVCと表しています。
 本書は、H.265/HEVCの標準化活動に参加し寄書を出して国際的に活躍された方々によって執筆されたもので、図表をふんだんに用いてわかりやすく解説しています。
 近年、スマートフォンやタブレット端末が急速に普及し、それとともに私たちの日々の生活に、ビデオ(映像)の配信や動きの速いゲームアプリなども急速に普及してきています。そのため、限られた通信(ネットワーク)帯域を効率的に確保しながら送受信することが求められ、高効率な画像圧縮技術が必要となってきています。
 今後、H.264/AVCなどの既存の動画像符号化技術では難しいと思われていたような、より大幅な圧縮が必要な製品開発や商品開発に携わる方々には、大いに役立つ解説書になっていますので、ぜひご購読ください。

■著者プロフィール

大久保 榮(おおくぼ さかえ)
VTVジャパン(株) 技術戦略アドバイザー

1942年 広島に生まれる。
1964年 広島大学工学部卒業。
1964年 日本電信電話公社(現NTT)に入社。研究所で主にテレビ電話、テレビ会議システム、映像符号化の研究開発に従事。その後、(株)アスキー、通信・放送機構、早稲田大学を経て現在に至る。この間、マルチメディアシステムの研究、教育に従事。
1984年~2011年 映像符号化とオーディオビジュァル通信システムの国際標準化に携わり、H.261、H.262|MPEG-2やH.320、H.310/H.321の成立にリーダとして貢献、2002年~2008年、ITU-T SG16 WP2/16議長。博士(工学、早稲田大学)。

鈴木 輝彦(すずき てるひこ)
ソニー(株) 主任技師

1966年 千葉に生まれる。
1990年 東京工業大学理学部物理学科卒業、1992年、同大大学院理工学研究科物理学専攻博士前期課程修了。
1992年 ソニー(株)に入社。以来、動画像符号化方式の研究開発および関連製品開発に従事。
1999年~2000年 カリフォルニア大学サンディエゴ校 客員研究員。
1995年~MPEG、ITU-T、JVT、JCT-VC、SMPTE、IEC TC100などの国際標準化に参加。MPEG-2、MPEG-4、H.264/AVC、H.265/HEVCでエディタを担当。

高村 誠之(たかむら せいし)
日本電信電話(株) NTTメディアインテリジェンス研究所 主幹研究員(特別研究員)

1968年 愛知に生まれる。
1991年 東京大学工学部電子工学科卒業、1996年、同大大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程修了。
1996年 日本電信電話(株)に入社。現在、NTT メディアインテリジェンス研究所 画像メディアプロジェクト主幹研究員(特別研究員)、ISO/IEC JTC 1/SC29 専門委員長。IEEE Tr. CSVT 編集委員。
2005年~2006年 米スタンフォード大客員研究員。主に高能率ビデオ符号化の研究開発・標準化に従事。博士(工学、東京大学)。

中條 健(ちゅうじょう たけし)
(株)東芝 研究開発センター 主任研究員

1965年 大阪に生まれる。
1989年 早稲田大学理工学部工業経営学科卒業、1991年、同大大学院理工学研究科修士課程修了。
1991年 (株)東芝に入社。現在、研究開発センターに勤務。主として動画像符号化技術に関する研究開発に従事。博士(工学、早稲田大学)。

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目次

本書へのメッセージ HEVCは歴史的に新たな一里塚
イェンス・ライナー・オーム、ゲイリー・サリバン(JCT-VC共同議長)

第1章 Q&Aで学ぶ新圧縮方式「H.265/HEVC」の基礎知識
─ H.261、MPEG-1からH.265/HEVCまでの発展 ─

第2章 画像圧縮技術の発展とH.265/HEVCを支える基礎技術
─ 動き補償予測、DCT変換からハイブリッド符号化の仕組みまで ─

第3章 H.265/HEVCはどのように標準化されたか?
─ JCT-VCの基本方針、作業方法から標準成立に至るまで ─

第4章 H.265/HEVCの全体構成と「プロファイルとレベル」の規定

第5章 H.265/HEVCの中核となる圧縮符号化技術
─ その1 符号化単位、予測、変換、量子化 ─

第6章 H.265/HEVCの中核となる圧縮符号化技術
─ その2 デブロッキング・フィルタ、エントロピー符号化 ─

第7章 H.265/HEVCの中核となる圧縮符号化技術
─ その3 ハイレベル・シンタックス、並列処理、コンフォーマンス ─

第8章 H.265/HEVCの実装例
─ 「HM(HEVCテストモデル)」に実装されている具体例 ─

第9章 H.265/HEVCをサポートするシステム技術

第10章 H.265/HEVCの付属資料(Annex)
─ シンタックス&セマンティクス/各種テーブル/SEI/VUI ─

第11章 H.265/HEVCバージョン2に向けた展開
─ 今後の画像符号化技術/Range Extension/スケーラビリティ/3D拡張 ─

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  • 0ページ viページ 中段「H.264/AVCに比べて2倍、MPEG-2/H.262に比べて4倍の圧縮率」の4行目
    • [誤]
      ディジタル・ビデオ
    • [正]
      デジタル・ビデオ
  • 17ページ 図1-8、上部吹き出しの2行目
    • [誤]
      MPEG-2エンコーダで量子化され
    • [正]
      MPEG-2エンコーダで符号化され
  • 28ページ 下部「身近なモールス符号の例」の2行目、3行目
    • [誤]
      単点  
    • [正]
      短点
  • 43ページ 表2-2、UHDTV(8K)列、1フレームのライン数(縦)Cr行
    • [誤]
      2190
    • [正]
      2160
  • 43ページ 表2-2、HDTV列、ビット・レート(Mbps)行
    • [誤]
      7.46
    • [正]
      746
  • 43ページ 表2-2、下部の脚注
    • [誤]
      Standard Definition Television
    • [正]
      Standard Definition TeleVision
  • 43ページ 表2-2、下部の脚注
    • [誤]
      Ultra-High Definition Television
    • [正]
      Ultra-High Definition TeleVision
  • 79ページ 中段(3)の1行目
    • [誤]
      832x480
    • [正]
      832×480
  • 81ページ 上部「共通実験条件の符号化構造」の①
    • [誤]
      Intra only
    • [正]
      Intra Only
  • 92ページ 表4-1、下部の脚注
    • [誤]
      Context-based Adaptive Variable Length Code
    • [正]
      Context-based Adaptive Variable Length Coding
  • 92ページ 図4-3、右下部
    • [誤]
      Adaptive Loop Filter
    • [正]
      Sample Adaptive Offset
  • 98ページ 中段「H.265/HEVCでは新たにティア(Tier)という概念を導入」の7行目
    • [誤]
      Blu-Ray Disc
    • [正]
      Blu-ray Disc
  • 105ページ 図4-8、参照構造を示す矢印
    • [誤]
      参照構造を示す矢印の不足
    • [正]
      矢印を追加
      (正しくは、下記画像を参照)
  • 116ページ 中段「輝度の画面内予測モードの取得」の②、5行目下に追加
    • [誤]
      隣接予測モードの定義の不足
    • [正]
      ・BがCTBの外部に位置する
  • 116ページ 中段「輝度の画面内予測モードの取得」の10行目
    • [誤]
      candIntraPredModeX=0(DC予測)
    • [正]
      candIntraPredModeX=1(DC予測)
  • 119ページ 図5-9、右図(線形フィルタ後)
    • [誤]
      ブロック境界の画素値(●)の位置のずれ
    • [正]
      正しい位置に変更
      (正しくは、下記画像を参照)
  • 126ページ 上部、5行目
    • [誤]
      およびび8タップのフィルタを
    • [正]
      および8タップのフィルタを
  • 133ページ 上部、3行目
    • [誤]
      番号は復号順序である
    • [正]
      番号は表示順序である
  • 133ページ 図5-21、図中の表記
    • [誤]
      ③の位置
    • [正]
      正しい位置に変更
      (正しくは、下記画像を参照)
  • 136ページ 下部、「適応動きベクトル予測符号化」の6行目
    • [誤]
      Sequence Paranmeter Set
    • [正]
      Sequence Parameter Set
  • 139ページ 図5-26、図中の表記
    • [誤]
      図中のブロック位置
    • [正]
      正しい位置に変更
      (正しくは、下記画像を参照)
  • 147ページ 図5-33、図中下部の吹き出し
    • [誤]
      (??反比例??)
    • [正]
      削除
      (正しくは、下記画像を参照)
  • 156ページ 9行目の数式(符号の誤り)
    • [誤]
      Δq=Clip3(-(tc>>1),tc>>1,(((q2k+q0k+1)>>1)-q1k+Δ)>>1)
    • [正]
      Δq=Clip3(-(tc>>1),tc>>1,(((q2k+q0k+1)>>1)+q1k+Δ)>>1)
      (正しくは、下記画像を参照)
  • 173ページ 中段「変換係数に対するCABAC符号」
    • [誤]
      変換係数に対するCABAC符号
    • [正]
      変換係数に対する符号化
  • 175ページ 表6-11、4列目(制御値)の9行目
    • [誤]
      cbf_luma[][][]FLcMax=1
    • [正]
      cMax=1
  • 175ページ 表6-11、4列目(制御値)の10行目
    • [誤]
      cbf_cb[][][]FLcMax=1
    • [正]
      cMax=1
  • 175ページ 表6-11、4列目(制御値)の11行目
    • [誤]
      cbf_cr[][][]FLcMax=1
    • [正]
      cMax=1
  • 229ページ 上部、2行目
    • [誤]
      Linuxフォルダ
    • [正]
      linuxフォルダ
  • 237ページ 図8-3、タイトル
    • [誤]
      Random Access(ランダ・ムアクセス)符号化の構造
    • [正]
      Random Access(ランダム・アクセス)符号化の構造
  • 248ページ 上部、「双予測探索」の7行目
    • [誤]
      整数画素精度探索で求めた探索開始点
    • [正]
      小数画素精度探索で求めた最適な探索点
  • 286ページ 表9-7、下部の注2
    • [誤]
      能力番号の*印は
    • [正]
      種別番号の*印は

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