「インプレスの隠れた良書を紹介 あの頃のベストセラー」第2回

2017年2月 3日

書店ではなかなか見つからない!「インプレスの隠れた良書を紹介 あの頃のベストセラー」のコーナー。第2回目はこちらの書籍をご紹介させていただきます!


改訂新版 コンピュータの名著・古典 100冊

改訂新版 コンピュータの名著・古典 100冊

永遠に色あせない不朽の名著ベスト100冊のエッセンスをまるごと紹介!「コンピュータ名著読書委員会」が、コンピュータ出版史に残る歴史的名著を選出。今だからこそ読む価値がある―「コンピュータを読み解く」ためのブックガイドの決定版。

紙書籍版:1,600円+税(本体)
電子書籍版:1,000円+税(直販通常価格)
発売日:2006/9/22
著者:石田晴久 編・著/青山幹雄、安達淳、塩田紳二、山田伸一郎 共著
ISBN:9784844323044


コンピュータ業界の重鎮が "若いエンジニアに読んでほしい" 名著・古典100冊を厳選

著者は日本のC言語とUNIX、そしてインターネットの基礎を築いた石田晴久氏。また、共著として、山幹雄、安達淳、塩田紳二、山田伸一郎が参加しています。
日本のコンピュータ史の重鎮である著者人がこの本目指したのは「コンピュータ分野に興味を持つ若いエンジニアや学生が読書をするときの指針となる良書の選出」でした。

技術書だけじゃない、名著・古典を通してコンピュータの歴史を追体験しよう

選書は大きく11の分類され[歴史][人物・企業][ドキュメンタリー][思想][数学/アルゴリズム][コンピュータ・サイエンス][アーキテクチャ/OS/データベース][コンパイラ/言語][プログラミング][ソフトウェア開発][インターネット]となっています。

ひとつ例を挙げますと、[歴史]では『計算機の歴史パスカルからノイマンまで』や『コンピュータ史』のようなコンピュータの歴史に直結したタイトルから『増補 情報の歴史 象形文字から人工知能まで』のような「人類と情報」を広く俯瞰して学べるものまで選出されています。

ほかにも、マイクロソフトやIBMの誕生、パーソナルコンピュータの父アラン・ケイ、日本企業も海外企業勢と熾烈な競争をしているスーパーコンピュータ、コンピュータ犯罪やセキュリティ、インターネットメディアの到来、ユビキタス、UI・UXなど現在にもつながるキーワードが多数ちりばめられた名著も数多く取り上げられています。

これらのいわゆる"読み物作品"を通して「コンピュータの歴史」を追体験しながら、より深く理解できます。

もちろん、アルゴリズムやコンピュータサイエンス、プログラミングやソフトウェア開発などエンジニアリングに直結するタイトルも数多くの紹介。現役エンジニアの方には「なつかしい」タイトルも数多くあるかと思います(私も懐かしい本が何冊かありました)。

Winny作者の金子勇氏をはじめ、豪華メンバーのゲストコラムも必読

この本のもう一つの魅力は、Winny開発者の金子勇氏をはじめとした豪華なゲストコラムにあります。彼らのマインドやアプローチはきっと読書や学習に役立つはずです。

表面的な知識をすぐ得ることができるネットワーク時代だからこそ、これらの本は読むべき価値があるでしょう。
―金子 勇(Winny開発者)

インターネットにはプログラミングに関する無料の情報が氾濫していますが、やはり現在でも専門書籍が最も精錬された情報源であると言えると思います。
―登 大遊(SoftEather開発者)

私の理解を支えたのは、繰り返される朝の読書でした。
―結城 浩(「Javaによるデザインパターン入門」著者)


本日紹介した「改訂新版 コンピュータの名著・古典 100冊」は電子書籍版も発売中です。
今回の「あの頃のベストセラー」はここまで。次回もお楽しみに♪