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「インプレスの隠れた良書を紹介 あの頃のベストセラー」第3回
2017年3月 7日
書店ではなかなか見つからない!「インプレスの隠れた良書を紹介 あの頃のベストセラー」のコーナー。
今回は、初版は2005年、2012年には新装版として発売された、故・眞木準氏が厳選したトップクリエイターの仕事術「ひとつ上の」シリーズの3部作から、『ひとつ上のアイディア。』をご紹介します。
『ひとつ上のアイディア。』は、広告業界や建築業界のトップクリエイターのアイディアと、その創出方法を惜しみなく公開した本。
ビジネスパーソンの、
・人が驚くようなアイディアを出したい。
・単発ではなく、アイディアを出しつづけたい。
・アイディアを仕事の結果につなげたい。
という願いを叶えるための解決策が、この本には示されています。
しかし、結論から言うと近道はありませんでした...。
実際に、読んでみてわかるのは、トップクリエイターにとっても、アイディア出しは容易ではないということ。
コピーライターの岩崎俊一氏は「平面上でウロウロしていてはいけないんですね。見あげたり、見おろしたり、グーンと離れたり、思い切り近づいたり、見る角度や位置を奔放に変えながらアイディアの発見につとめる」と多角的な思考の重要さを語っています。
また、コピーライターの児島令子氏はこう言います。
「アイディアとは、答えではなく問いの中から生まれるもの。だから問いを考えつづけて自分を反応させる。スクリーニングされた直感がいい反応をもたらす。」
すぐに答えをだそうとせず、自分の反応をみつめることが、アイディアを生み出すのでしょう。
博報堂の常務執行役員だった小沢正光氏は「オリジナリティなど必要ない」と言い切っています。
「アイディアが出ない人というのは、だいたい頭の中でごちゃごちゃやっているだけのことが多い。本人はそれで考えているという。でもそれは違う。
考えるということは、紙に書いて出すということです。実際に考えてますと言っている人に、書いてみろと紙を渡しても何も書けない事が多い。」
とにかく、頭の中で考えていることをすべて書き出し、清書しながら整理し、選ぶ。
その行程を、3回3ラウンド実行する...。
そのくらい、頭も手も使って、考えに考えて、ふるいにかけて残ったアイディアこそが、文字通り「ひとつ上のアイディア。」なのだと思います。
とはいえ、トップクリエイターではない私たちが、彼らと同じ方法でアイディアを得ることは難しいかもしれません。
そんなときはまず、本書の編者である眞木準さんのイントロダクションを読んで、「2時間クリエイター法」を順番に実践してみてくださいね。
とにかく、今読んでも古びることがないトップクリエイターの生の言葉は、日々の仕事を後押ししてくれること間違いなし。
企画やプランニングの仕事・業務に携わっている人、クリエイター・クリエイターを目指す人だけでなく、日々の仕事をクリエイティブにしたいと思っている人におすすめの1冊です。